2011年3月21日月曜日

東北地方太平洋沖地震 災害派遣第1陣帰還


3月14日(月)、T-MAT(徳洲会医療救援隊)として被災地へ出動した大隅鹿屋病院の看護師
2名が、19日(土)に各報道局・新聞社等の取材陣と、大隅鹿屋病院の職員が出迎える中、一週間 の医療復興支援活動を終え、帰還しました。

P1000232               帰還した向かって左より、城井隊員、渡会隊員          

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  金本副院長他、職員で出迎え

     KYT(鹿児島読売テレビ)の取材

 

城井隊員からの活動報告
3月14日
13時頃、T-MAT本部より大隅鹿屋病院へ2名の看護師派遣要請あり。
16時30分 大隅鹿屋病院出発。
鹿児島空港19:20分発   T-MAT東京本部着22時30分。
打合せ後、救急車3台に分乗し、仙台徳洲会病院へ出発。
3月15日
仙台徳洲会病院6時40分着。
宮城県対策本部にて現状説明受けるも、避難者人数、避難場所等、通信手段断絶のため把握出来ないとの事。
早速、渡会隊員は仙台徳洲会病院のER(救急)の支援、城井隊員は現地での支援の支持。
電気、水道、携帯電話不通。(唯一の通信手段は、持参した衛星電話のみ)
3月16日
渡会隊員:引き続きER(救急)対応
城井隊員:9時30分・救急車にて、山形徳洲会病院へ3名の透析患者様搬送(入院となる)
       帰り、山形徳洲会病院の手術機材及び物資搭載し、15時30分仙台着
       到着後、消化管出血患者様を仙台大学病院まで救急搬送。
3月17日
6時30分からミーティング。 
渡会隊員:気仙沼市:階上地区にて仮設診療所(電気なし・水道なし・携帯電話不通:衛星電話のみ可)
       にて活動。(嘔吐・下痢・インフルエンザ症状患者様多数)
城井隊員:大船渡地区にて仮説診療所(電気あり・暖房なし・水道なし・携帯電話不通・衛星電話       のみ可)にて活動。(巡回診療実施)
       仙台へ22時戻る。
3月18日
渡会隊員:気仙沼市:階上地区にて、米国医療チームと医療救援活動。
城井隊員:T-MAT本部の医薬品、物資の仕分け作業。
18時:両隊員は東京のT-MAT本部へ出発。
3月19日
T-MAT本部にて活動報告及び引継ぎを終え、鹿屋へ帰還。

渡会隊員からの活動報告
被災地のライフラインは絶たれ通信手段もないため、救急はすべて飛び込み、その場で受入れを判断する状況でした.内容としては、地震や津波で受傷され病院に行く事が出来ず、避難所で2~3日過ごされた方をはじめ、震災後の片付けなどで転倒し受傷された方、又、精神面からくるめまいや嘔吐・下痢などが多かった。さらに、慢性期の患者様で薬が津波に流されたり、かかりつけの病院での処方が困難な方の、急性憎悪も多く見られました。
階上中学校でのT-MAT仮設診療所では、避難者の診療を行ないました。診療所といっても薬は家庭用置き薬程度しかなく、その他の物資もかなり乏しいものでした。その中でみんなで知恵を出し合い、割り箸を舌圧子やセッシがわりにしてみたり、点滴ルートを切って工夫し吸引チューブ代わりに使用したりと、一喜一憂しながらの診療でした。
インフルエンザ疑いの発熱で受診される方も多く、アウトブレイクを防ぐため発熱外来を設立し、精神面に配慮しながら、隔離出来るようにしました。
又、避難所の中には集団生活が嫌ということで、車の中に泊まる方もいらっしゃったため、夜間の巡回を実施しエコノミークラス症候群の予防指導も行ないました。
今回、T-MATの一員として活動して感じたことは、被災者の方々は未曾有の被害にあわれたにも関わらず、みんなで協力し合いながら生きようと必死に前を向いておられた。
しかし、現在は「生きる」という目標で気力を保っているが、これから復興に向けて現実を目の当りにするにつれて、精神的なサポートが必要になってくると思う。又、今回の震災では被害が広範囲に渡り、復興もかなり時間がかかると予想されます。急性期だけではなく、医療分野での復興支援も視野に入れて支援が必要になってくると思います。

本部打合せ T-MATミー

TーMAT本部にて打合せ

各医療救援地域でのT-MAT隊員のミーテイング

T-MAT 仮説

階上中学校の一部にて、T-MATの仮設診療所開設

 
被災診療所 CT

被災浸水した病院の診察室

  浸水した医療機器(CTスキャン)

時計 被災車

地震発生時刻に止まった時計

 
画像 117 食事

全国の徳洲会グループ病院の
救急車が被災地へ集結中

T-MAT隊員:暗闇の中での食事


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