2016年1月13日水曜日

Ns.MANきまぐれブログ Vo4

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大隅鹿屋病院 手術室勤務
(看護師)外窪 将

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今年も、Ns MANきまぐれブログを宜しくお願いします。

早速ですが手術室看護師のお仕事について書いていこうと思います!

手術室看護師はTVで見ているように、Dr:メス」「Ns:メス渡す」といったような仕事をしています。手術に必要な物品を渡す仕事をしているのが“直接介助看護師”です!!よく見る光景で皆さんが知っている姿です(*^。^*)

実は他にも仕事があって“間接看護師”と呼ばれる姿があります。間接看護師とは器械や物品をDrに渡すのではなく手術を受ける患者さんをトータル的にお世話するのが仕事です。

それぞれ見てみましょう。まずは!!

直接看護師(器械出し)とは?

(役割)

確実な無菌操作のもと、手術に必要な器械などを準備し、術中は手術がスムーズに行われるようにそれらを取り扱い手術操作の介助を行う

とされています!!

無菌操作というものは手術前・中において器械に菌がつかないように管理することです

(前提として手術で使う器械は高圧蒸気滅菌や低温プラズマ滅菌などを用いて菌を殺滅させている。ちなみに消化管等を除いて体は皮膚を剥いだら無菌状態なのです)

直接看護師の動きを書いていきますね!

手術が決定したら、手術に必要な物を集めます!(ピッキング)

集めた物を台の上に無菌操作で広げていきます!(展開)

手術開始(皆さんが知っているように手術に必要な器械をDrに渡します)

手術終了(器械数や破損の確認をし、手術に使用した器械を洗浄します)

簡単に書くとこんな感じです(^^)

でも今回はこの中にスキル的な部分があるんだよということをお伝えしたいので書いていきます(*^_^*)

(写真は、クリックすると拡大して見やすくなりますので、是非お試し下さい)

ピッキングですが、まず手術内容を覚えている必要があります

手術に必要な器械は一つや二つではないので、手術を理解し必要物品を正確に集めることが大切です!!ピッキング時は滅菌状態を確認することも忘れてはいけません先ほどお話ししたように体の中は無菌です。それに併せて手術器械も無菌にしてありますので滅菌が破綻していると無菌では無くなります。滅菌状態を確認することは患者さんの術後に影響を与えます(SSI)

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の展開です。

(1)手術室は特別な空調管理になっています。器械展開時にこの空調が入っていないと外部からの雑菌が入り器械に菌がつく可能性がありますので空調をつけて環境を整えます(環境整備)

(2)展開時は無菌操作で行います。
滅菌の確認を行います。外装にも滅菌行程を終えると色が変化するシールがついていますので確認します。

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(3)滅菌の確認ができたら器械カウントを行います。器械カウントは体内遺残防止です。体内遺残とは器械やガーゼ、その他物品が体の中に残ることです。

カウントができたら手術に必要な物品を整理整頓しながら台の上に並べていきます。無駄な動きが少ないとこの器械展開はスムーズに早く終わります!僕は右往左往してしまうので時間掛かることもしばしば・・・(^_^;) 笑 まだまだ修行の身です(>_<)!!

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手術開始です!!

手順に沿って器械・物品をDrに渡していきます。医師に言われる前に器械を持ってスムーズに医師の手中に収めていきます!!

何気なく器械を渡して手術が進んでいきますが実は器械を出すときの出来る人と出来ない人の差があるように見えます(あくまでも個人的な意見ですが・・・)

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出来る人と出来ない人との違い!

(1)ぱっと見出来る人はベテランさん!数多の経験から出来ている

(2)部位や組織のアセスメントが出来ている。

よく術野を見ろと言われますがただ見てもしょうが無い(泣)病棟などと一緒で術野を見て“情報”を取ります。情報を元にアセスメントしアセスメントに沿って必要な器械を渡せるように自分の手に握って準備できていることがとても大切なのではないかなと思っています!!

(3)コミュニケーションが上手である

コミュニケーションが上手自分のやりやすいような環境を作れる!!

もはや技とも言えます!(自分に優位な環境調整はとても難しいんです)

医師も看護師も人間なのでコミュニケーションは大事です。そこからの信頼関係もとても大きいと思います

自分の先輩もこの技を巧みに操って自分の環境を整えています!

あっぱれと言うほかありません(*^_^*)

他にもいろいろな意見があるとは思いますが大きく分けるとこの3つになります。

(僕の中では)

手術終盤になってくると器械カウント・ガーゼカウント・針カウントを実施していきます!すべて体内遺残防止です!!!

手術終了ですが、終わった後当院ではガーゼカウントの4回目を行っています。最終的にガーゼがすべてそろっているか確認します。(手術終了までには3回行っています)

次に器械を洗浄にかけます。使用した器械にタンパク分解作用のある液体を散布し中材へ下ろしています。その後中材でウォッシャーディスインフェクターを使用し、洗浄・消毒を行っています。

以上が実際の直接看護師の仕事になります。

TVの中だけではわからない姿が少しは見えてきたでしょうか??

器械出しは看護師じゃ無くてもいいという意見が出ている今日この頃!

パット見た直接看護師は看護師らしくは見えませんが、先ほど書かせていただいたように術中は見て情報を一生懸命拾っています!病棟看護師さんがカルテから情報を得るのと変わりません。そのあとアセスメントをして器械を予測することは情報をとってアセスメントする病棟看護師と変わりません。

問題点というものこそありませんがプランニングが器械選びということになると思います。変わった環境ではありますが看護師としての役目は病棟も手術室も変わらないかなと思っています!!

今回のブログで直接看護師の器械出しの実際のスキルを知って

もらえ手術室に興味をもって頂けたらうれしいですね(*^_^*)

次回は間接看護師について書いていきたいと思います!!

長々見て頂きありがとうございましたm(_ _)m

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