「知らない」という事は、とても怖い事!
訪問看護ステーション
「花みずき」
訪問看護師 西迫 真美
皆さん、「知らない」ということはとても怖いことだと思いませんか?
先日こんなことがありました。
私の知人がひどく疲れているので、尋ねてみると、病気で寝返りのうてなくなった家族のために、床ずれができないようにと、夜も2~3時間ごとに起きて体位変換をしていると言うのです。
知人はもちろん昼間は働いています。夜遅くまで仕事をしてくたくたになって帰ってきたあと、どんなに眠くても夜中に必ず一度は起きて、また寝るという生活をここ数年続けているようです。
私はその話を聞いて衝撃を受けました。
確かに同じ姿勢で寝ていると床ずれになってしまうので、病院では看護師が2~3時間ごとに体位変換を行いますが、在宅でもそれを家族に求めてしまうと、家族の健康状態に弊害をもたらしてしまい、介護を継続すること自体が辛く、苦痛になってしまうため、そこまで厳密に体位変換をするようには勧めていません。
「褥瘡をつくってはいけない」という知人の強い思いが伺えました。
それでも、夜も十分眠れず介護と仕事をしていては疲れもたまり、知人が倒れてしまうと思ったので、私が日々訪問している中で気付いたことを話してみました。
(写真はクリックすると、拡大します。是非、お試しください。)
*このベッドは、マットが自動体位変換空気で膨らむこと
でベッドが傾き、自動的に体位変換を行ってくれます。
写真では、左側のマットが膨らんで上部へ傾いている
部分を撮りました。
「いまは夜に起きて体位変換をしなくても、自動で体位変換をしてくれるマットがあり、実際それで床ずれにもなっていないし、家族も休めていること、今はどんどんマットも性能が良くなっているため、そのようなものに変更してはどうか」と。
すると知人はもう数年も前から同じマットを使っていることを話してくれました。
「そんなマットがあるなら使ってみたい。それがあれば夜起きないといけないという悩みも解決する」ととても喜んでくれました。
この時、私は「知っている」のと「知らない」のではその人の生活が一変するということを痛感しました。今や誰でも携帯やパソコンで調べられる情報社会となりましたが、患者さん家族が知らないことで損をしないよう、数ある情報の中から一番よい選択ができるよう、私たち医療従事者が常に最新の情報をチェックし、情報提供をしていかなければならないということを感じました。
実際、訪問看護として働いていることで、たくさんの福祉用具に出会うことができますし、どのように使用するのか、どのような性能があるのかを目にすることができ、とても勉強になります。
そのような日々の体験や知識を知人に情報提供できたことを、とてもうれしく思いました。
その後、知人と会っていないので、マットを変更したのか、介護生活が改善したのか確認はできていませんが、少しでも知人の生活が良くなっていることを願っています。
そして、これからも知らないことが無いように、私自身がより一層最新の情報をキャッチできるように、アンテナを張って仕事に望もうと思います。
写真は電動カーと歩行器です。これらは福祉用具のほんの一部に過ぎませんが、ぜひ皆さんにも少しでも興味を持っていただけたらと思います。
電動カーです。街で見かけることも多い ピックアップウォーカーという歩行器
と思いますが、これも介護保険でレンタ (補助具?)になります。
ル出来ます。足の不自由な人でもこれ 車輪はついていないので、腕の力を
に乗って買い物に行けますね。 使って松葉づ杖のように使います。
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