秋の気配もだいぶ深まり朝晩寒くなってきましたが、
皆さん体調を崩されたりはしていないでしょうか? 訪問看護ステーション
稲穂も黄金色に輝いてとてもきれいです。 「花みずき」稲刈りをしている姿も見受けられる、今日この頃です。 訪問看護師訪問中車を運転していると、このような美しい光景に出会います。 樋脇 真由美 美しい光景をみると心が和みますね。仕事中ですが、少し得をした気持ちになります。
そして訪問中には、縁を感じる出会いもあります。
今日は訪問の行く先々で出会った、体は小さいですが懐の大きい方々のご紹介をしたいと思います。
(写真はクリックすると、拡大します。)
写真をみてお気づきの方もいらっしゃいる かと思いますが、そうです、田の神こと鹿 児島では田の神さぁ(たのかんさぁ)と呼ば れ古くから親しまれてきた神様です。
田の神さぁは、冬は山の神となり、春は、 里に下りて田の神となって田を守り、豊作 をもたらすと言われ、18世紀はじめ頃より 作られ始めたそうです。鹿児島では噴火・ 天災などが原因で不作が続いたようで、 そのような中で豊作を願って、農家の方々 もしくはその地域に住む方々のよりどころと して建てられたようですね。
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大隅鹿屋病院が建てられる前は、この周辺一帯のどかな田園地域でした。
そのなごりで、今でも病院から「田の神さぁ」が見守ってくれています。
手にはお椀を持ち、たすきの後ろには稲穂がついています。 ⇒
毎朝見るたびに、今日もご飯が食べられて有難うございます。と感謝したくなります。
その古き良き伝統が今でも続き、田の神さぁの前には焼酎や花、榊などが今でも手向けられています。
地域の方々に愛されて続けている事が分かる光景です。
田の神さぁが工事の安全を見守って下さる中、隣の敷地で大型重機による
新病院建設:基礎工事が始まりました。
新病院は、平成26年6月完成予定
(地上9階:地下1階建て)
屋上にはヘリポートを設置し、ドクターヘリに対 応する計画です。
光や風を施設内に取り込み、快適な療養環境 を提供できる設計となっています。
田の神さぁだけでなく、集落や部落と呼ばれるところには氏神様と呼ばれる祠もたっています。
このような神様方は雨の日も、風の日もじっと佇んで、そこにすむ人々の安全や健康を願い、ずっと見守られてきたのですね。何代先のご先祖様から見守られてきたのでしょうか。私の祖父の家には、氏を守ってきた祠がたっています。祖父は、毎日榊をもってお参りに行きます。宝くじを買ったら、何度も手をすり合わせながらお参りをする祖父の姿は、お参りというより、もはや鬼気迫るものを感じ、独りで笑っている孫の私です。
そのような祖父の姿をみているからでしょうか、道端にひっそり佇んでいる神様をみると懐かしい人にあったような気持ちになり、ついつい心の中で話しかけてしまいます。「神様は、今までどんな人に出会ってきましたか?不作の時は大変な事もあったでしょう。
そのときはどのようにして切り抜けたのですか?これからも何事もなく穏やかに暮らせるようにこの地域や人々を守ってくださいね。」と話かけては、次の場所へと向かいます。
中には一期一会の神様もいらっしゃいます。人であれ、何であれ出会いがあれば別れもあります。きっとその神様には、そうやって出会った人が刻まれていくのでしょう。私もその長い歴史の中の一員になるになるのだと思うと、感慨深いものがあります。
祖父に話を聞くと、祖父の小さい頃は祠の周りに赤い玉がよく みえたそうです。一瞬背筋が凍る話ですが、どうやら祖父の話 だと人魂ではなく、赤い玉は守り神として森を守ってきたようで す。祖父はフクロウのことをトーコと言っていますが、トーコもた くさんいたらしいのです。最近は環境の変化で、えさもなくなっ たからでしょうか、森にはトーコの泣き声すら聞こえなくなってき ました。そのような寂しい森を氏神様はどのように思っているの か聞いてみたくなります。それでもそこに佇んで見守っている神 様を見ると、頭の下がる思いです。
(トーコ(ふくろう)の住んでいた森です。)
今回は、訪問中に見つけた秋の光景(少し逸脱した部分もありましたが)をご紹介しました。
在宅で療養されている方やそのご家族の方、毎日が慌しく過ぎさっていることと思います。
季節が移り変わるのは早いですね。夏は利用者さんにとって大変な季節だったのではないでしょうか?
もうすぐ冬が来ます。冬も利用者さんにとって大変な季節です。秋の今が利用者さんや御家族の方にとって一番穏やかな季節なのかもしれません。あっという間に時間が過ぎていきます。
こうやって、利用者さんとともに1年が過ぎていくんでしょうね。
写真をクリックすると、可愛い河童が飛び出てきます。↗
最後に、運転中に見つけた珍しい河童のかかしでお別れです。
つたない文章ですが、読んでいただいてありがとうございました。
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