訪問看護ステーション
「花みずき」
訪問看護師 西門 美津江
{全ての写真はクリックすると拡大して見やすくなります。是非、お試しください!}
病院から在宅に帰ることでお元気になられる利用者さんに訪問させて頂き、つくづく思うことがあります。
余命何か月で退院された利用者様が、在宅に帰られ訪問看護を利用して下さっています。
長年住み慣れた在宅に帰ることで「家の力、家族の力」で 本人の生きる力が強化され病状が安定し、何人もの方が在宅で生活ができています。
終末期における療養をどこで受けたいかを尋ねた調査では、6割以上が自宅、つまり住み慣れた場所を希望されています。にもかかわらず現実には、病院死が8割、自宅での看取りは1割台にしか過ぎない現実があります。
家族は、先の見えない介護を続けていく中で、迷い、不安があります。
そんなときは、元気な頃、本人が言われていたことや想い、希望のために、もう一度頑張って、住み慣れた家での生活を続けられるように格闘している所もあります。
介護者の頑張りだけでは、先の見えない長い介護生活は続かないし、また病院に帰るようなことが起こってしまいます。いろんな人の知恵を借り、在宅という大きな力、それは、ペットが家の中を歩き、台所から包丁の音が聞こえる。みんなとご飯を食べる。好きなお酒も味わうことができる患者さんは、自宅で生活することで生活者に戻ります。それは生命力にもつながっていると思います。
介護者と介護される人はともに支え合い生きているのではないでしょうか。
私の母は、最近、脳出血で倒れ救急搬送で入院をしました。
その後右麻痺が残り、認知症があり内服はしていましたが、入院が1か月過ぎ認知症は進んできています。
娘の名前が出る日は少なく、全く自分の世界に入ってしまい会話がかみ合わない日が多くなってきています。1人で食事がとれない為に、朝7時30分、夕方18時に食事介助に行きます。
母は、38歳で父が他界してから、1人で3人の子供達を食べさせて学校に行かせてくれました。
搬送先の先生から「1か月で亡くなる人もいます。」言われましたが、母は頑張ってくれました。
1か月してから、食事が始まり、リハビリも始まりました。いま1か月半が過ぎ、食事は刻みです。認知はあり、右麻痺と右の無視があり、右上下肢は、浮腫もあります。
右無視があり時には90度左側を向いているときもあります。
認知症がなく、今の姿を知ったら母は悲観すると思います。幸いにも、病気が進行して、病気のこともわからないようです。母は、食欲はあり、いつも全部たべてくれます。
時々、「家には帰らんなら」と言う日もあります。退院後は自宅に連れて帰りたいと思っています。母がいたから、私たち兄弟は、生きて来れたし、これからも母を介護しながら共に、支え合い生きていこうと思います。これから介護が始まり、不安もあります。いろんな方々の知恵を借りて不安や困難に向き合っていこうと思っています。
私は訪問看護師として、在宅に入って看護する中で家族の絆を感じます。
嫁と姑や親子、また、息子と母親、娘と父親の絆どちらかが弱くなったら、切れてしまいます。
切れる前に、介護サービスを利用し、介護専門員のアドバイスをもらい、いろんな人の知恵や手を借りて長く在宅で生活ができるように支援していきたいと思います。
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